々な記憶が浮かんで

近くのマンションの提供公園から、珍しくたくさんの子供白鳳丸功效達の声が聞こえてきていた。幼稚園から小学校くらいの子ども達が、数少ない遊具に群がるようにして遊んでいる。少し離れた広場には小さめのテントが２つ設置され、杵と臼が出ていて、缶入りの飲み物を持った男性がふたり、所在無げに立っていた。お餅つきをした後のようだった。

　地域に子供会のようなものは存在しないので、自治会の催しなんだろう。古いマンションだけど、小学生が多いところをみると賃貸がほとんどなんだろうか。すぐ近くの集会所からは女性や小さい子のさんざめく声がする。お餅は中で座って食べているのだろうか。どうりで外にお母さんたちの姿がなかったわけだ。

　そんなことを思いながら公園の外の道を歩いていると、向かいから小牧味屋来たお父さんと8歳くらいの男の子も珍しそうに公園を見やっていて、お父さんが「まあ、他のとこも見つけてあるから任せてよ」と、しょんぼりしている男の子を先へ促した。遠くから来たのか、あるいは引っ越してきたばかりなのか。さすがに餅つき公園には入りにくくて、次の公園を目指すんだろう。

　やがて子供達の一部が公園の外へと溢れ出した。ゆるい坂を何人jacker薯片かでどたどたと駆け下りながら「こんちくわー！」と叫ぶ。わたしに言ったんだろうかと振り返ったら、同じ声が再び「こんちくわー！」と言った。もう小学4年生くらいの少年たちだ。「こんにちは」ならば反射的に「こんにちは」と返すところだけど、「こんちくわ」は無視してもいいことにする。わたしはあなたたちのお母さんのお仲間ではないのだよ。

　とっくに卒業した「そういう集まり」の様、とっとと消えた。懐かしいといえば懐かしくもあるのだけれど、ああ、今はなんて気楽なんだ。